大阪弁護士会が作った『法律相談カルタ』ってどんなカルタ?

大阪弁護士会では、2016年6月頃、弁護士が依頼者と接する時に気を付けるべき心得をカルタ形式で表した『法律相談カルタ』と題する小冊子を作成し、大阪弁護士会の全会員に配布したそうです。

若手弁護士の相談技術向上への支援や依頼者が満足出来る法律相談の実現を意図して作られたこの小冊子は、実際に模擬法律相談を行なって市民からの感想を聞いて取り入れたり、弁護士業界で有名な兵庫県弁護士会の中村真弁護士にイラストを描いてもらったり等、並々ならぬ意気込みで、5000部を作ったのだそうです。

では、この『法律相談カルタ』には、具体的にどんな心得が載っているのでしょうか?
例えば、
「よ 寄り添う気持ちを大切に」
「は 話は遮らず導こう」
「た 『たらい回し』に気を付けよう」
といった具合です。

更に、弁護士向けのアドバイスが載っているカルタも在り、「は 話は遮らず導こう」の1枚には、「『ろくに話を聞いてもらえない』と不満を持たれる。遮らざるを得ない場合は、話し手の息継ぎのタイミングを見計らい、やんわりと誘導しよう。」とのアドバイスが載っています。

これは、相談する側としては、特に遺産相続の相談時など平常心では居られない時には、とても有り難い弁護士さんの姿勢だ、と思います。

また、「た 『たらい回し』に気を付けよう」の1枚には、在るべきでない姿として、「それは役所の窓口で相談しとくなはれ。それか警察。とにかく、弁護士マターやおませんわ。」との文言が、今にも立ち去ろうとしている弁護士のイラストと共に書かれています。

これも、相談する側としては、弁護士に遺産相続の依頼をする場合には、他の専門家に依頼するよりも全ての面で任せられる、と思って高額の費用を支払う訳ですから、こんな弁護士になってもらっては困ります。

このカルタで言われているような心得はきっと、弁護士の心得の基本の基本でしょうが、こう云った基本が当たり前にしっかり身に着いていて、その上に専門的な業務も任せられるような弁護士さんに出会いたいものですね。

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